講演情報
[07発-ポ-05]中学野球選手における補食摂取が身体づくりに及ぼす影響
*笹原 千穂子1 (1. 明星大学)
【目的】本研究では、硬式野球チームに所属する中学野球選手を対象に、プロテインまたはプロテインの代替品摂取が体組成や野球に関連する体力要素への影響を明らかにすることを目的とした。【方法】被験者は東京都内硬式野球チームに所属する中学2年生34名を対象とした。プロテイン群12名、乳製品群11名、対照群11名の3群に分け、週3回3週間、練習終了後に対象飲料(プロテイン,乳飲料,水)を摂取した。介入前に食事調査、プロテインに関するアンケートを行い、介入前後に体重・体組成、体力テストの測定を行った。体力テストは、握力、塁間走、一周走、背筋力、反復横跳び、腹筋力、球速、投球回転率の計8項目とした。アンケート結果はクロス集計表にまとめ、Χ2検定を行った。体重・体組成、体力テストの結果は介入前後と群別の平均値の比較は二元配置分散分析を行い、食事調査の群別の平均値の比較は一元配置の分散分析を行った。 【結果】アンケート調査の「プロテインを飲みたいと思いますか」に対する回答で、プロテインを週2回飲んでいる選手は「飲みたい」、週3回以上飲んでいる選手は「すごく飲みたい」と思っている傾向がみられた。全ての群で筋量と骨量が増加し、骨量はプロテイン群、乳製品群、対照群の順番に増加が大きい傾向がみられた。反復横跳びではすべての群で増加し、プロテイン群、乳製品群、対照群の順番に大きい増加がみられた。食事調査では乳製品群で炭水化物の摂取が少ない傾向にあった。本研究の全ての群でカルシウム摂取量が不足しており、プロテイン群は葉酸が推奨量を満たしておらず、補食摂取により補えた可能性が推察された。【結論】本研究では、中学野球選手を対象にプロテインまたは乳製品を摂取した結果、骨量や反復横跳びなどの値の向上がみられ、日常の食生活で不足している栄養素をプロテインまたはプロテインの代替品で摂取することが有効と考えられた。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
