講演情報

[07発-ポ-14]トップアスリートの過去の遊び・運動・スポーツ経験に関する大規模調査(3)性差による検討

*長野 康平1、篠原 俊明2、堀内 亮輔3、中村 和彦4 (1. 比治山大学短期大学部、2. 共栄大学、3. 東京女子体育短期大学、4. 山梨大学)
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【目的】トップアスリートにおける過去の遊び・運動・スポーツ経験、トップアスリートを目指すための運動経験に関する考えに、性差があるか検討すること。 【方法】一般社団法人日本トップリーグ連携機構に加盟する9競技、12リーグに在籍する・在籍していた選手で同意の得られた1177名のうち、性別の回答がなかった6名、および国籍が日本以外であった21名を除いた1150名(男性:601名、女性:549名)を解析対象とした。過去の専門競技/専門競技以外の取組状況、トップアスリートを目指すための運動経験に関する考え等の性差の検討には、カイ二乗検定を行い、有意差が認められた場合は残差分析を行った。 【結果】専門競技の開始時期は、男性が幼児・高校生・大学入学以降が有意に高い割合を示し、小学校低学年・小学校中学年では女性が有意に高い割合を示した。過去の最高競技成績では、一貫して女性が高い競技成績をおさめていた割合が高く、日本代表経験も、女性が有意に高い割合を示した。幼少児期の競技経験についても性差が認められ、男性は3種目以上経験している割合が有意に高かった。トップアスリートを目指すための運動経験に関する考えは、ひとつの競技に専門的に取り組むことの至適学年は、女性が小学校中学年・高学年の割合が高く、男性は高校生・大学入学以降の割合が有意に高かった。トップアスリートを目指す際に、各世代で、ひとつの競技だけに取り組むべきか、複数の競技に取り組むべきかについては、一貫して複数の競技に取り組むの回答は男性が有意に高い割合を示した。 【結論】トップアスリートにおける過去の遊び・運動・スポーツに経験、トップアスリートを目指すための運動経験に関する考えには、性差が認められ、女性はより早期から専門競技を実施する傾向があり、トップアスリートを目指すことを考えた場合、男性よりも早期に単一種目を志向する傾向がみられた。

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