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[2F-08]【J】ゲノム言語モデルの現在と未来

2025年12月4日(木) 19:15 〜 20:30
第8会場(パシフィコ横浜 会議センター 3F「315」)
オーガナイザー:近藤滋 (国立遺伝学研究所)、黒川顕 (国立遺伝学研究所)
皆さん、ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルの“すごさ”は身に染みているはず。基本的には、読みこんだテキストを元にして、逐次的に文章を生成するAIだが、莫大な入力テキストと、膨大な計算能力と組み合わせることで、あたかも、知能が出現したかのように、どんな質問にも答えてくれる。もちろん、言語の種類は問わない。ゲノムは、デジタル記号GATCの連続が意味を持つのだから一種の言語だ。既に膨大なゲノム配列の蓄積もある。あれ、それなら、ゲノムの言語モデルを作るだけで、どんな質問にも答えられる??と思っていたら、昨年、遂にそれが出てきてしまった。(https://www.science.org/doi/10.1126/science.ado9336)

最初のバージョンにして、既に、実際の酵素よりも高活性の遺伝子配列を出力したり、ゲノム内のイントロンエクソン構造や、クロマチンの結合状態なども、ほぼ正確に予測できたりする。AIの進化スピードから考えれば、10年後、いや3年後の状態が恐ろしい。

フォーラムでは、生命科学の新しい基盤となるであろう、この新しいAI技術の現在、未来、さらには、日本の研究者がどのように対処すればよいのか、などを参加者の皆さんと議論したいと思います。

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