講演情報

[i4CY8toL-01]母体の肥満、社会経済的要因、環境ホルモンと子どもの思春期発達の関連

*片桐 碧海1 (1. 東京科学大学大学院医歯学総合研究科公衆衛生学分野 特任助教 (日本))
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キーワード:

思春期発達

思春期が早い子どもは、その後の人生で性ホルモンにさらされる期間が延び、生殖器のがんや精神疾患のリスクが高まる恐れがある。妊娠前の肥満は、子どもの肥満につながり、子どもの思春期タイミングの早期化につながることが知られている。貧困などの社会的要因も思春期のタイミングに作用する。さらに、近年では妊娠中の環境ホルモンへの曝露が思春期のタイミングを早める可能性が指摘されている。本研究では、環境ホルモンのうち重金属である鉛・カドミウム・水銀に着目し、米国のBoston Birth Cohortの母子956組を対象に、出産直後の母親の血液中の重金属濃度(鉛・カドミウム・水銀)と、子どもの21歳までの身長データを解析した。その結果、胎児期の重金属への曝露と、母親の妊娠前の肥満や人種とが併存すると、相加的に子どもの思春期タイミングが早期化することが分かった。特に、男子では、鉛への曝露と母親の妊娠前の肥満が併存すると思春期が0.23(0.10-0.52)年早く、女子ではカドミウムへの曝露と母親の妊娠前の肥満が併存すると思春期が0.20(0.04-0.37)年早く来ることがわかった。重金属への曝露は、決して過去の問題ではない。日本でも鉛製給水管はいまだ200万件以上残り、重金属にさらされる危険がある。継続的に妊婦や子どもが安心して暮らせる環境づくりに取り組む必要がある。

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