The 57th Annual Meeting of the Japanese Society of Developmental Biologists

Chairperson:Yukako Hattori (Kyoto Univ.)

生物をみていると不思議なことばかりです。どうしてこんな巧妙な仕組みができたのか、できれば知りたい--そんな思いは今でも続いていますが、遙か昔、生物のことがもっと分からなかった時代、大学院に進学して、生命の謎解きに取り組むための道に進みました。興味をもった分野は発生生物学で、水晶体の分化が研究テーマでした。しかし、研究というもの、なかなか思い通りには進みません。そして、ひょんなことから、細胞がくっつく仕組みに興味を抱き、テーマの軌道修正を行いました。あとは、試行錯誤の繰り返し。運とか、偶然とか、研究環境とか、人との出会いとか、色んな要素が複合的に絡み合いながら、一つのゴールに辿り着きました。この講演では、そんな研究をどう進めたのか、体験談をお話ししたいと思います。今の時代にはもう合わない研究スタイルの話になりますが、未解決の問題に対して私達が立ち向かう時の心のあり方は、今でも変わらないはずなので、若い方々の参考になればと願う次第です。具体的な話は当日に。
※ベーグル＆飲み物付き