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[3309]The Industrial Structure of Ethnic Conflict in Bosnia

○Satoshi Tanaka1 (1. The University of Kitakyushu)
Chairperson: 渡邊絢子(秋田大学)

Keywords:

ethnic conflict,corruption,industrial structure,foreign investment

旧ユーゴスラヴィアの構成共和国の一つボスニア・ヘルツェゴヴィナでは、1992年からの3年半、三つの民族集団の間での熾烈な紛争が行われた。紛争は、国際平和活動の展開もあり、1995年に停戦へと至り、現在まで大規模な国際的な関与の下で国家の再建が図られている。しかし、紛争の再発こそ防がれているものの、この30年間、自民族の利益を強硬に唱える民族主義政治家が政治の場を席巻し、民族間の激しい政治的対立が継続している。
 本報告は、多民族社会において生じる民族間の対立の一つの要因として、経済産業構造が果たす役割を探る。紛争後のボスニアにおいては、ユーゴスラヴィア時代に社会主義の下で発展した鉄鋼業等の重工業が主体となった産業構造からの転換が図られている。しかし、その背景として既存の産業構造に利益を見出す政治家と新たな産業の創出に利益を見出す政治家との間で対立が存在している。本報告では、多民族社会における政治のあり方を形作る一要因としての産業構造に着目し、そのような国に外国資本が投資を行う場合にもたらしうる影響について考察する。