講演情報
[84]周知・協議・事後確認の過程にみる屋内広告物の景観誘導の特徴
○竹田 結衣1、栗山 尚子2、高木 悠里3、松本 邦彦4 (1. 独立行政法人都市再生機構、2. 神戸大学大学院工学研究科、3. 大阪公立大学大学院工学研究科、4. 金沢大学理工研究域)
キーワード:
屋内広告物、屋外広告物、景観誘導、事前協議
本研究では、自治体職員と事業者の対話による屋内広告物の誘導に着目し、自治体による①規制・誘導の周知、②協議による助言・指導、③今後の掲出への配慮促進と掲出状況の確認という3ステップの取り組みが課題解決につながるという仮説をもとに、屋内広告物の課題解決に資する知見を得ることを目的とする。文献調査で把握した屋内広告物の規制・誘導を行う政令市・中核市を対象にアンケート調査・ヒアリング調査を実施し、3ステップに着目した詳細な誘導状況を把握した。調査の結果、協議等に参加しないため規制・誘導を知らず後から掲出するテナントオーナーや店長が存在すること、また協議段階では多くの自治体が規制・誘導内容に従って助言・指導をしているが、金沢市では専門家による助言制度により、専門的な見地から規制・誘導内容にとどまらないきめ細やかな誘導ができていることが明らかになった。自治体webページ等の周知のみならず事業者の属性に応じた規制・誘導を認識するきっかけを増やす対策の有効性や、屋内広告物も対象の専門家による助言制度により、第三者かつ専門的な立場から質向上のための助言ができる体制を整える有効性が示唆された。
