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[112]都市の公共空間における若年・壮年軽度精神障害者のバリアの様相および現行公共空間計画指針との適合性

○大友 裕也1、後藤 春彦2、髙嶺 翔太3、林 廷玟4 (1. 早稲田大学大学院創造理工学研究科、2. 早稲田大学理工学術院、3. 追手門学院大学地域創造学部、4. 早稲田大学理工学術院総合研究所)
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キーワード:

障害、精神障害、公共空間、精神障害者、公共空間計画指針

本研究は、若年・壮年軽度精神障害者が都市の公共空間において知覚するバリアの傾向とそれに対して現行の公共空間計画指針がどの程度対応しているかを明らかにした。結果として、バリアについては、「物理的状況」「社会的状況」「複合的状況」の3分類に分けられ、特に、【社会規範からの逸脱】や【自己のペースを乱される】といった他者の行動に対して強いバリアの知覚を示した。また、「危害の可能性」や「感情の同調」などといった個人の思考や認知の傾向もバリアの知覚に影響していることがわかった。そして、これらバリアに対して現行の公共空間計画指針がどのように適合しているかを分析した。結果、一部の一般的なバリアにはある程度対応できているものの、軽度精神障害者が特に敏感に知覚するバリアには十分に適合できていないことがわかった。