講演情報
[149]人口低密度地域における人々の活動から見た「都市の活力」の計測
○米田 有希1、雨宮 護2、森山 拓洋3 (1. 株式会社大和総研、2. 筑波大学、3. 株式会社GEOTRA)
キーワード:
都市の活力、人口低密度地域、多様性、合成データ
本研究は、日本の低人口密度地域である鳥取県において「都市の活力」を測定することを目的としている。 スマートフォンのGPSから生成された合成データを活用し、人口密度、年齢多様性、居住地多様性の3つの指標を用いて、活力を定量化した。 時系列k-meansクラスタ分析により、各指標の時間的パターンが明らかになった。 多項ロジスティック回帰分析では、土地利用の混合、建物密度、公共交通機関への近接性が、より高い活力指標と有意に相関していることが示された。 特に、レストランや小売店を含む地域は、すべての活力指標で高い値を示した。 本研究の結果は、従来から都市の活力と関連づけられてきた条件が、人口低密度地域でも有効であることを示唆しており、過疎化が進む地域での活力を高める上で、多様な人間活動のパターンと施設の分布が果たす役割を示している。
