講演情報
[158]自治基本条例における非住民の規定に関する研究関係人口に対する第二住民票・準市民権の付与への示唆
○瀬田 史彦1 (1. 東京大学大学院)
キーワード:
自治基本条例、非住民、準市民、関係人口、第二住民票
人口減少が進行する多くの自治体では、増加を期待することが難しい常住人口に代わり、その自治体に居住していない非住民の取り込みを進めようとしている。2000年代から全国に広まった自治基本条例は、その多くが非住民を明確に規定している。本研究は、全国の市区町村の自治基本条例における非住民の規定を悉皆的に収集して分析し、その定義と権利・義務についての傾向を明らかにした。また。いくつかの事例から、策定の背景、実績、他の条例への影響を検証した。その結果、多くの自治基本条例で非住民の規定を盛り込む一方、その定義は多くの自治体でおおざっぱであり、対象を幅広に捉えて迎え入れようとしていることがわかった。また非住民を明確に定義する自治体においては、非住民の範囲や非住民に与える権利・義務は極めて多様であることがわかった。
