セッション詳細

[S11]希少変異遺伝子から見える精神疾患の脳内メカニズム

2025年11月14日(金) 8:40 〜 10:40
第1会場(Annex 1)
座長:廣井 昇(UT Health San Antonio, Department of Pharmacology)、中澤 敬信(東京農業大学)
精神疾患メカニズムに基づいた創薬や治療法確立(precision medicine)は未だ実現していない。遺伝子変異の精神疾患要因としての位置は議論の余地がないが、ヒトにおける特定遺伝子の同定には問題点がある。精神疾患における高浸透率の遺伝子変異はケース数が少ないため、統計的にリスク因子として確立することが困難である。しかしながら、これらの希少変異遺伝子はその高浸透率ゆえに、精神疾患の生物学的メカニズム解明への信頼性のある起点となりえる。このシンポジウムは浸透率の高い単一遺伝子の希少変異(AUTS2, MECP2, POGZ, SCN2A, TBX1)に基づいたマウスモデルあるいは細胞モデルにおける最先端データを議論する。これらの遺伝子の変異によって惹起される脳内変異はprecision medicineのターゲットになるだけでなく、他の遺伝子変異に因る精神疾患あるいは特発性精神疾患治療への応用も期待される。

導入

[S11-1]AUTS2遺伝子と神経発達

*星野 幹雄1 (1. 国立精神神経医療研究センター神経研究所)

[S11-2]自閉スペクトラム症と関連するPOGZ遺伝子座のリスクバリアントに関する病態解析

*中澤 敬信1 (1. 東京農業大学生命科学部)

[S11-3]レット症候群モデルにおける皮質ネットワーク異常

*石田 綾1 (1. 理化学研究所 脳神経科学研究センター)

[S11-4]Oligodendrocytes: A Key Player of Neuroplasticity in the Developing Brain
(Insights from oligodendroglial Scn2a deletion in an ASD Mouse Model)

*Jun Hee Kim1 (1. University of Michigan)

[S11-5]Deficiency of Tbx1, a gene encoded in 22q11.2 Copy Number Variation, impairs social and cognitive behaviors by altering brain shape and neonatal stem cells

*廣井 昇1 (1. UT Health San Antonio, Department of Pharmacology)