大会実行委員長挨拶
応用生態工学会会員の皆様
応用生態工学会第27回大会は、「さいたま大会2024」として、さいたま市の埼玉会館で開催いたします。平成21年(2009年)の第13回大会と同じ会場ですが、浦和駅から近く、利便性が非常に高いのが特徴です。また、開催地であるさいたま市は、令和3年に「さいたま水と生きものプラン」を策定し、水環境及び生物多様性に係る施策を進め、埼玉県は「埼玉県生物多様性保全戦略(2024(令和6)~2031(令和13)年度)」を策定し、目指す将来像として「ネイチャーポジティブ(自然再興)の実現」を掲げ、カーボンニュートラル(脱炭素)、サーキュラーエコノミー(循環経済)も加えた3つの課題の同時解決について言及するなど取り組みを進めており、応用生態工学会が目標とする生物多様性の保全について高い関心を有している地域となっています。
さて、本大会についてはこの5月までに4回の実行委員会を実施し、さまざまな企画の検討や準備を行って参りました。研究発表(口頭発表、ポスター発表)のほか、自由集会や懇親会なども実施する予定です。エクスカーションも企画を検討中で、埼玉県ならではの特徴のある現場を見ていただこうと考えておりますので、どうか楽しみにお待ちいただき、奮ってご参加くださいますようお願いいたします。
最終日の9月20日には、今年度から始まった「廣瀬賞」の発表と受賞者の講演会及び公開シンポジウムが実施されます。これらはオンラインでの配信も行う予定です。この公開シンポジウムのテーマを、「ネイチャーポジティブ(自然再興)の実現に向けた応用生態工学の役割」(仮題)としました。詳細は調整中ですが、最新の情報や技術などを皆さんと共有し、今後応用生態工学会で取り組むべきことについて議論できればと思っています。
当学会は本年7月に「一般社団法人応用生態工学会」として新たなスタートを切ります。さいたま大会はこの新たな出発の年に開催される記念すべき大会であるとも言えます。このような節目の年において埼玉で大会を開催できることに誇りを感じています。つきましてはぜひ皆様からは新たな視点での研究発表、研究成果をご報告いただき、多様な分野にまたがる視点からの活発な議論、意見・情報交換と多くの参加者との交流を深めていただける機会となることを願っています。
最後に実行委員の皆さまには、現在これらの企画の実施に向けて、実に様々な検討・準備を進めていただいております。この場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
応用生態工学会第27回大会「さいたま大会2024」
実行委員長 田中 規夫(埼玉大学大学院理工学研究科教授)