第7回環境DNA学会つくば大会

自由集会

2024年12月2日 15時45分 〜 17時45分 多目的ホール
自由集会1:
化学物質環境影響評価の新機軸
~環境DNA/RNAモニタリングが繋ぐ生態毒性学と生態学~


企画者:日置恭史郎(国立環境研究所)、本田大士(花王株式会社)

 国際的な生物多様性枠組が採択されるなど、近年生物多様性の損失への関心は高まっている。Nature Positiveの実現に向けて、その損失の要因の一つと指摘されている化学物質等の汚染影響を正確に把握し、戦略的に低減していく必要がある。環境DNA/RNAを用いた生態調査/生理的応答解析は、化学物質の環境影響を生物多様性や作用機序の観点から把握可能な新たなモニタリング技術として有望視されている。本自由集会では、化学物質の汚染とその評価に活用されようとしている環境DNA/RNAの最新の研究をレビューする。

◎講演内容(予定)
  • 農薬の生態影響評価における環境DNA技術の応用
     永井孝志1)
     1) 農業・食品産業技術総合研究機構

  • 金属汚染河川における底生動物群集の変化を環境DNAで捉えられるか?
     内田典子1)、岩崎雄一2)、倉西良一3)、今藤夏子4)
     1) 東北大学、2) 産業技術総合研究所、3) 神奈川工科大学、4) 国立環境研究所

  • 環境RNAメタバーコーディングを用いた生態毒性学と生態学をつなぐ生態影響評価
     井上泰彰1)
     1) 花王株式会社

  • 環境RNAシーケンスを用いた短時間採水による高感度な魚類ストレス応答解析
     宮田楓1)
     1) 花王株式会社

  • 毒性試験における環境RNAの解析手法の開発と野外環境への応用
     日置恭史郎1)
     1) 国立環境研究所)

 



2024年12月3日 14時15分 〜 16時15分 多目的ホール
自由集会2:
環境DNA:現場実装の最前線


企画者:郡司未佳(日本工営株式会社)、沖津二朗(応用地質株式会社)、釣健司(株式会社建設環境研究所)、太田宗宏(株式会社建設環境研究所)、村岡敬子(土木研究所)

 実務の現場において、魚類相把握を目的とした捕獲調査にMiFishによる環境DNA調査を併用する事例は珍しいものではなくなりつつある。さらに研究分野では、分析対象やDNAの領域、分析手法などを違えた新しい技術も日々開発されており、それに追随するように、河川管理の現場での環境DNAの活用場面も広がりを見せている。その実例を現場から報告するとともに、今後の活用の方向性について討論していく。

司会:中村圭吾(土木研究所)

◎講演内容(予定)
  • 渓流域における両生類検出の事例紹介
     郡司未佳1) 
     1) 日本工営株式会社

  • 三春ダムで約10年やって見えてきたこと、感じること
     沖津二朗1)
     1) 応用地質株式会社

  • 環境DNA分析によるイトウ及びサクラマスの産卵時期推定手法の検討
    ~核/ミトコンドリアDNA比を用いて~

     井上創1)、山田 夏希1)、川尻 啓太1)、紀國 聡1)、鈴木 莊司1)、山本 重樹2)、尾関 敏久2)、小嶋 瞬也2)、古賀 暁洋3)、王 軼聡3)
     1) 株式会社建設技術研究所、2) 国土交通省 北海道開発局 札幌開発建設部 雨竜川ダム建設事業所、3) 株式会社環境総合リサーチ

  • 渓流保全工区間における環境DNA調査の適用
     横山良太1)、鈴木 啓介2)、戸田 満2)、川邊 三寿帆2)、谷川 優太2)、島村 彰1)、関根 洋1)、釣 健司1)
     1) 株式会社建設環境研究所、2) 国土交通省 北陸地方整備局 湯沢砂防事務所

  • 実務への導入に向けた土木研究所における取組
     村岡敬子1) 
     1) 土木研究所)

  • 総合討論
     コメンテーター:源利文(神戸大学)、阿河一穂(国土交通省)