第7回環境DNA学会つくば大会

大会長挨拶


 

第7回環境DNA学会 つくば大会

大会長 小出水 規行


国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
農村工学研究部門 研究推進部長

環境DNA学会は2018年に、環境DNA学を生態系の持続的利用や環境保全など、人類全体の幸福に資する学問分野として育成、発展させることを目的に設立されました。当学会では、環境DNA学に関連した生態学、遺伝学はもとより、物理学、化学、農学、工学、医学、情報科学など様々な専門性を有する会員らと共に、毎年の技術セミナーや年次大会における各種講演を中心に活発な交流活動・情報交換を行ってきました。

この度、私たちは2024年11月30日から12月4日にかけて、茨城県つくば市で「環境DNA学会第7回大会」を開催します。本大会では、「環境DNAでもっと身近に」をスローガンに掲げ、生物多様性の喪失や外来種問題といった課題解決への更なる貢献を目指しています。国内外からの参加者が一堂に会し、環境DNAの研究の深化と社会への実装に向けた議論や情報交換を行う重要な場とします。また、中高生オンライン発表や公開シンポジウムを企画し、研究者だけでなく、中学生・高校生をはじめとする一般の方々にも環境DNA学の重要性と可能性をお示しします。私たちは、科学技術の発展と社会への貢献を目指し、本大会が環境DNA学の理解を深め、その応用の可能性を広く伝えるための効果的なプラットフォームとなることを期待しています。

本大会開催地のつくば市は、日本の科学技術の中心地として知られ、国や民間企業の多くの研究機関が集まっています。その一方で市内には美しい公園や広大な農地が広がり、自然環境も豊かです。市のシンボルである筑波山は、西の富士、東の筑波と称され、四季折々の風景を楽しむことができます。このような環境の中で、私たちは皆様が新たな知見を発表し、議論を深めることを心から歓迎します。