講演情報
[G-P-17]令和6年能登半島地震による隆起海岸に整備した国道249号仮設道路周辺域のGNSSでの地盤変動監視
田中 義太郎1、西山 英雄1、平田 諒次2、蚊爪 康典2、大曾根 啓介2、*栗原 那知2 (1. 国土交通省 北陸地方整備局 能登復興事務所、2. 応用地質株式会社)
キーワード:
令和6年能登半島地震、GNSS、海岸隆起、災害復旧
令和6年能登半島地震では,北部沿岸域で大きな地盤の隆起が生じた。隆起量は能登半島東部で1~2m,西部域で最大で4mに達し(文献1:国土地理院,2024),海面下にあった岩礁(海食台)が各所で陸上に露出した.能登半島北部の海岸沿いの国道249号では,地震により各所で発生した地すべり,斜面崩壊により通行が寸断される被害を受けた。道路の復旧が急がれる中で,早期の通行開放のため,隆起海岸上に被災域を迂回する仮設道路が敷設された。この仮設道路の中で、輪島市野田町から名舟町を結ぶ区間は、岩礁の隆起量が1m程度と低く,仮設道路が海面からの比高約1.5mの位置に敷設される形となっている.
能登半島北部域のGNSS観測網による地殻変動傾向の解析によれば,地震後の地殻の余効変動により能登半島北部沿岸域の地盤が一転して,沈降傾向にあることが確認されている(文献2:京都大・金沢大・東北大・地震調査研究推進本部,2025) .一方で,同解析情報によれば,地盤の沈降量は,地震後約1年で最大10㎝未満であり,かつ沈降速度は低下傾向にあることが確認されているものの,今後の沈下の累積も否定できない.
今後,岩礁域が万が一,累計で1.5m以上沈下した場合,能登半島沿岸域の重要な通行手段となった仮設道路が水没し,通行が遮断されることとなる.そこで,仮設道路施工区間の通行の安全性と復旧設計の妥当性を確認するため, GNSSによる観測体制を構築し,隆起海岸域の地盤沈降の常時監視を実施した.
GNSSによる地盤変動監視システムの概要と現在の地盤変動の監視結果は,以下のとおりである.
1)高精度測位(精度㎝)「ichimill」によるGNSS観測
観測精度 ±5㎝、 計測間隔 1回/10分
2)R249 TLSでのGNSSデータの常時モニター
クラウド安全管理システム(TLS)上で、GNSSデータを常時監視(閲覧)可能なシステムを構築 管理基準値 累積沈下量 1.0mを監視
3)GNSSによる1年間(2025年3月~2026年3月)の観測状況
上下変動の計測値は、5㎝未満であり,隆起海岸域の沈降傾向は2025年3月以降は,確認されていない.
上記のGNSSでの監視を2026年9月現在も継続中であり,地盤変動の観測を継続しつつ,国道249号の早期本復旧を推進していく.
<引用文献>
1)「だいち2号」観測データの解析による令和6年能登半島地震に伴う地殻変動(2024年1月19日)国土地理, https://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/20240101noto_insar.html
2)能登半島の地殻変動(2025年5月))京都大学防災研究所,金沢大学理工研究域,東北大学大学院理学研究科,地震調査研究推進本部資料,調414-( 3)-6
能登半島北部域のGNSS観測網による地殻変動傾向の解析によれば,地震後の地殻の余効変動により能登半島北部沿岸域の地盤が一転して,沈降傾向にあることが確認されている(文献2:京都大・金沢大・東北大・地震調査研究推進本部,2025) .一方で,同解析情報によれば,地盤の沈降量は,地震後約1年で最大10㎝未満であり,かつ沈降速度は低下傾向にあることが確認されているものの,今後の沈下の累積も否定できない.
今後,岩礁域が万が一,累計で1.5m以上沈下した場合,能登半島沿岸域の重要な通行手段となった仮設道路が水没し,通行が遮断されることとなる.そこで,仮設道路施工区間の通行の安全性と復旧設計の妥当性を確認するため, GNSSによる観測体制を構築し,隆起海岸域の地盤沈降の常時監視を実施した.
GNSSによる地盤変動監視システムの概要と現在の地盤変動の監視結果は,以下のとおりである.
1)高精度測位(精度㎝)「ichimill」によるGNSS観測
観測精度 ±5㎝、 計測間隔 1回/10分
2)R249 TLSでのGNSSデータの常時モニター
クラウド安全管理システム(TLS)上で、GNSSデータを常時監視(閲覧)可能なシステムを構築 管理基準値 累積沈下量 1.0mを監視
3)GNSSによる1年間(2025年3月~2026年3月)の観測状況
上下変動の計測値は、5㎝未満であり,隆起海岸域の沈降傾向は2025年3月以降は,確認されていない.
上記のGNSSでの監視を2026年9月現在も継続中であり,地盤変動の観測を継続しつつ,国道249号の早期本復旧を推進していく.
<引用文献>
1)「だいち2号」観測データの解析による令和6年能登半島地震に伴う地殻変動(2024年1月19日)国土地理, https://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/20240101noto_insar.html
2)能登半島の地殻変動(2025年5月))京都大学防災研究所,金沢大学理工研究域,東北大学大学院理学研究科,地震調査研究推進本部資料,調414-( 3)-6
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