講演情報
[T4-O-18]地質学的粉体流とスフェルール凝集体
*鳥海 光弘1 (1. 海洋研究開発機構)
キーワード:
粉体流、スフェルール凝集体、剪断流
地滑りや泥流、断層破砕帯には特徴的にarmored spherical aggregate (A S A) が見出される。最近、Toriiumi(2025)はmuddiapir, fractured serpentinite, などのマトリックス中にも普遍的にspherule grain(S G)とその凝集体A S Aが出現することを見出している。さらに、北米大規模デタッチメント断層のマトリックスにもしばしばA S AやS Gが発見されている。これらのA S AやS GはToriumi(2025) の粉体流動実験で再現され、粉体の粒子密度、空隙率または気体あるいは流体の体積分率とその流動速度による形成速度が示された。 一方、三波川変成岩の中にも剪断変形の著しい片岩には広い範囲にわたって、A S AやS Aが見出される。そのようなA S A やS A が頻繁に見られる片岩では、多量の大小さまざまな剪断クラック滑りに伴うジョグ(jog)にアルバイトや石英が制限方位成長(directed growth)していることから、水溶液がマトリックス粒子境界に相当量存在したと推定される。したがって、著しく剪断変形した変成岩は、一部あるいは多くの部分が流体相を適当量包有した状態で粉体流を起こし、そのためにA S AやS A が形成されたと考えて良いだろう。また、A S A はしばしば突起をもつ凝集体として出現し、類似の凝集体は最近のアステロイドの表面(Ryugu, Bennu)に普遍的に出現する(hummocky aggregate)。その成因は、母天体での微小天体衝突に伴う粉体流によると理解される。引用文献Toriumi M(2025)地質学会2025年度熊本大会講演要旨
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