講演情報
[T7-P-37]板状節理面と岩石組織の幾何学的関係
*深澤 文廣1、川畑 博1、佐藤 哲郎1、山本 裕二1 (1. 高知大学)
キーワード:
板状節理、岩石組織、幾何学的関係
○はじめに
溶岩に発達する板状節理は,岩石冷却に伴う体積収縮で生じた応力によって形成されると考えられる.しかしながら,マグマの流動時に形成された岩石組織に起因する強度異方性(弱面)も節理形成に影響する可能性がある.そのため本研究では,板状節理面と,弱面となり得る岩石組織(メルトバンド,石基長石の定向配列,磁化率異方性(AMS))との幾何学的関係を整理することを目的とした.
○研究手法
香川県高松市の屋島に分布する讃岐質安山岩溶岩を研究対象とした.野外において板状節理面とメルトバンド面の走向・傾斜を測定し,サンプルを採取した.サンプル採取にあたっては,必要な申請および承認手続きを経た.板状節理面を基準面とした直方体をサンプルから切り出し,3方向の研磨面を作成し,顕微鏡を用いて岩石組織の観察を行った.観察結果から,石基長石の定向配列面を決定した.また,板状節理面を基準面とした試料を作成し,AMS測定を行った.これらの結果を用いて,板状節理面と各岩石組織との幾何学的関係を比較した.
○研究結果
板状節理面とメルトバンド面の関係は,両者のなす角が約20°~約90°まで変化し,測定数の約6割が約30°~約60°の範囲に分布した.板状節理面と石基長石の定向配列面の関係は,両者がほぼ平行なタイプと斜交するタイプの2つに分類された.板状節理面に対する磁化率異方性の近似楕円体軸(最大軸:Kmax・中間軸:Kint・最小軸:Kmin)の関係は,板状節理面⊥Kminになるタイプと板状節理面⊥Kintになるタイプの大きく2つに分類された.また,いずれのタイプでも板状節理面とKmaxとのなす角は30°以下を示し,そのうち10°以下が半数を占めた.よって,板状節理面と岩石組織の関係は,①板状節理面∥石基長石の定向配列面を示し,板状節理面⊥Kminとなるタイプと,②板状節理面⊥石基長石の定向配列面を示し,板状節理面⊥Kintとなるタイプを端成分として整理できる.
○考察
一般的に開口割れ目は,引張応力が引張強度を上回ると形成される.物体の強度に異方性がある場合,開口割れ目は, [1] 強度の異方性(弱面)を反映して形成されるタイプと,[2] 応力のみで形成されるタイプを端成分として整理することができる.石基長石の定向配列面を弱面として仮定すると,板状節理面と岩石組織の関係と開口割れ目の形成タイプの端成分同士は,対応させることができる(①=[1],②=[2]).このことを踏まえて,強度異方性(弱面)が節理形成に果たす役割について議論する.
溶岩に発達する板状節理は,岩石冷却に伴う体積収縮で生じた応力によって形成されると考えられる.しかしながら,マグマの流動時に形成された岩石組織に起因する強度異方性(弱面)も節理形成に影響する可能性がある.そのため本研究では,板状節理面と,弱面となり得る岩石組織(メルトバンド,石基長石の定向配列,磁化率異方性(AMS))との幾何学的関係を整理することを目的とした.
○研究手法
香川県高松市の屋島に分布する讃岐質安山岩溶岩を研究対象とした.野外において板状節理面とメルトバンド面の走向・傾斜を測定し,サンプルを採取した.サンプル採取にあたっては,必要な申請および承認手続きを経た.板状節理面を基準面とした直方体をサンプルから切り出し,3方向の研磨面を作成し,顕微鏡を用いて岩石組織の観察を行った.観察結果から,石基長石の定向配列面を決定した.また,板状節理面を基準面とした試料を作成し,AMS測定を行った.これらの結果を用いて,板状節理面と各岩石組織との幾何学的関係を比較した.
○研究結果
板状節理面とメルトバンド面の関係は,両者のなす角が約20°~約90°まで変化し,測定数の約6割が約30°~約60°の範囲に分布した.板状節理面と石基長石の定向配列面の関係は,両者がほぼ平行なタイプと斜交するタイプの2つに分類された.板状節理面に対する磁化率異方性の近似楕円体軸(最大軸:Kmax・中間軸:Kint・最小軸:Kmin)の関係は,板状節理面⊥Kminになるタイプと板状節理面⊥Kintになるタイプの大きく2つに分類された.また,いずれのタイプでも板状節理面とKmaxとのなす角は30°以下を示し,そのうち10°以下が半数を占めた.よって,板状節理面と岩石組織の関係は,①板状節理面∥石基長石の定向配列面を示し,板状節理面⊥Kminとなるタイプと,②板状節理面⊥石基長石の定向配列面を示し,板状節理面⊥Kintとなるタイプを端成分として整理できる.
○考察
一般的に開口割れ目は,引張応力が引張強度を上回ると形成される.物体の強度に異方性がある場合,開口割れ目は, [1] 強度の異方性(弱面)を反映して形成されるタイプと,[2] 応力のみで形成されるタイプを端成分として整理することができる.石基長石の定向配列面を弱面として仮定すると,板状節理面と岩石組織の関係と開口割れ目の形成タイプの端成分同士は,対応させることができる(①=[1],②=[2]).このことを踏まえて,強度異方性(弱面)が節理形成に果たす役割について議論する.
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