講演情報
[T6-O-8]海底下のプチスポット玄武岩掘削:IODP3第502次航海の最新成果
*山口 飛鳥1、北島 弘子2、奥津 なつみ3、第502次航海 乗船研究者 (1. 東京大学大気海洋研究所、2. テキサスA&M大学、3. 海洋研究開発機構)
キーワード:
プチスポット、IODP3、第502次航海、日本海溝
国際海洋科学掘削計画(IODP3) Expedition 502「東北沖プチスポット探査」(T-Petit) が2025年10月30日~11月23日にかけて実施された。本航海の目的は、プチスポットが沈み込み帯の地震活動と全球の物質循環に与える影響を解明することである。掘削により、東北沖アウターライズにおいて、太平洋プレート上の遠洋性堆積物中に認められる通常より浅い音響基盤がプチスポット玄武岩によるものかどうかを検証するとともに、(1) 浅い音響基盤の実態解明、(2) プチスポットが遠洋性堆積物に与える影響の解明、(3) プチスポット火山活動に伴う地球化学フラックスの推定、を主要な目標とした。
Expedition 502では、掘削地点C0027において、Hole AからFまで計6孔の掘削を行った。内訳は、C0027A, Bが試験掘削、C0027Cが物理検層、C0027Dが浅部コア採取(HCPS & ESCS)、C0027Eが深部コア採取(SD-RCB)、C0027Fが堆積物/基盤岩境界のコア採取(SD-RCB)である。いずれの掘削孔においても海底下57-63.5 mで基盤に到達した。
基盤下の岩石は非常に硬く、掘削は困難を極めたが、Hole C0027Eで海底下106.5 mに達し、基盤岩の全深度にわたり新鮮な玄武岩が採取された。玄武岩はほとんど変質しておらず、かんらん石および単斜輝石の針状斑晶、かんらん石の捕獲結晶を含む一方で、長石類の斑晶を含まない。また。全岩化学組成はTAS(Total-Alkali-Silica)図上においてこれまでに報告されているプチスポット玄武岩と類似している。これらの特徴から、本航海で採取された玄武岩はプチスポット起源と推定される。
堆積物-玄武岩境界では、堆積物側に褐変を伴う変質帯が認められるものの、接触変成作用の顕著な痕跡は認められなかった。さらに、火山岩の斑晶サイズは最大でも数mmに限られ、境界から深部に向かって系統的な斑晶サイズの増加は認められなかった。これらの産状から、C0027地点の玄武岩は堆積物中に貫入したものではなく、海底に噴出した溶岩がその後に堆積物に覆われたものであると解釈される。
玄武岩の噴出年代は、古地磁気層序および生層序を統合した堆積物最下部の年代から、約3.6 Maと推定される。現在、採取した試料およびデータの詳細な解析が進行中で、プチスポット火山活動に伴う地球化学フラックスの再評価、および沈み込み帯におけるプチスポットの役割の解明が期待される。
Expedition 502では、掘削地点C0027において、Hole AからFまで計6孔の掘削を行った。内訳は、C0027A, Bが試験掘削、C0027Cが物理検層、C0027Dが浅部コア採取(HCPS & ESCS)、C0027Eが深部コア採取(SD-RCB)、C0027Fが堆積物/基盤岩境界のコア採取(SD-RCB)である。いずれの掘削孔においても海底下57-63.5 mで基盤に到達した。
基盤下の岩石は非常に硬く、掘削は困難を極めたが、Hole C0027Eで海底下106.5 mに達し、基盤岩の全深度にわたり新鮮な玄武岩が採取された。玄武岩はほとんど変質しておらず、かんらん石および単斜輝石の針状斑晶、かんらん石の捕獲結晶を含む一方で、長石類の斑晶を含まない。また。全岩化学組成はTAS(Total-Alkali-Silica)図上においてこれまでに報告されているプチスポット玄武岩と類似している。これらの特徴から、本航海で採取された玄武岩はプチスポット起源と推定される。
堆積物-玄武岩境界では、堆積物側に褐変を伴う変質帯が認められるものの、接触変成作用の顕著な痕跡は認められなかった。さらに、火山岩の斑晶サイズは最大でも数mmに限られ、境界から深部に向かって系統的な斑晶サイズの増加は認められなかった。これらの産状から、C0027地点の玄武岩は堆積物中に貫入したものではなく、海底に噴出した溶岩がその後に堆積物に覆われたものであると解釈される。
玄武岩の噴出年代は、古地磁気層序および生層序を統合した堆積物最下部の年代から、約3.6 Maと推定される。現在、採取した試料およびデータの詳細な解析が進行中で、プチスポット火山活動に伴う地球化学フラックスの再評価、および沈み込み帯におけるプチスポットの役割の解明が期待される。
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