講演情報

[20p-D902-14]分子性メモリスタ(Et-4BrT)[Ni(dmit)2]2を用いた自励発振

〇大島 勇吾1、竹延 大志2、蒲 江3、石黒 圭祐2、加藤 礼三1、山本 浩史4、草本 哲郎5 (1.理研、2.名大工、3.東工大理、4.分子研、5.阪大基礎工)

キーワード:

メモリスタ,非線形伝導,発振

L. O. Chuaにより提唱された受動素子『メモリスタ』は、情報の保持に電力を必要とせず、電荷に依存して抵抗が連続的に変化するアナログ的なメモリーとしての利用が可能になるため、次世代の省エネ大容量メモリーや量子コンピューター等への活用が期待されている。前回の学会で、我々は磁性を担う層と伝導を担う層が交互に積層するBilayer型分子性物質 (Et-4BrT)[Ni(dmit)2]2において、メモリスタ機能として期待されるI-V特性を示す事を報告した。今回、この分子性メモリスタを発振回路に組み込んだところ自励発振現象を観測したので、これについて詳細に報告する。講演では、インピーダンス分光の結果についても報告し、本メモリスタの発振機構について議論する。