講演情報

[7p-N201-6]機械学習ポテンシャルを用いた強誘電体材料の電場応答解析

〇(D)陳 柏諺1、溝口 照康1,2 (1.東大、2.東大生研)

キーワード:

機械学習ポテンシャル、強誘電性と誘電性、分子動力学シミュレーション

近年、機械学習ポテンシャル(MLP)は、第一原理計算と同等の精度を維持しつつ、分子動力学(MD)シミュレーションを高速化する有力な手法として注目されています。しかし、従来のMLPは構造およびエネルギー情報に基づく学習が主で、電子的相互作用を考慮していないため、強誘電体における電気・誘電特性の解析には限界があります。本研究では、Born有効電荷(BEC)を予測するEquivarモデルを用い、BaTiO₃およびHfO₂の電場応答をMLPで再現しました。事前学習済みMACEモデルをAIMDデータに基づきファインチューニングし、BECと外部電場の積による原子ごとの電場力を導入することで、分極ヒステリシスや応力依存誘電率などの現象を精度良く再現可能となりました。