講演情報

[7p-N202-3]コンビナトリアルエピタキシャル薄膜における化学反応: 多元系窒化物の結晶相・物性のハイスループット探索

〇相馬 拓人1、平出 悠士1、組頭 広志2、吉松 公平1、大友 明1 (1.科学大物質理工、2.東北大多元研)

キーワード:

窒化物、コンビナトリアル、固体化学

近年の多元系窒化物における新たな結晶相や機能性の予測から,様々な物質において薄膜合成が試みられている。特に,ここ数年でコンビナトリアル合成によるハイスループット相探索や,高結晶性なエピタキシャル薄膜合成による物性解明が実現されはじめた。しかしながらハイスループットと高結晶性を両立する研究はまだ殆ど実現されておらず,結晶相と物性の同時高速探索は発展途上である。そこで我々は,それらを両立できるコンビナトリアルエピタキシャル実験系を構築した。その一方で,近年のインフォマティクス的なアプローチにより窒化物は特異的に高い準安定性を一般に示すことが明らかになった。非平衡合成である薄膜成長は準安定相に落ち込むことによる相探索空間の狭窄が報告されつつある。そこで,コンビナトリアルエピタキシャル薄膜を前駆体に用いた化学反応を開拓することで様々な結晶相や物性の高速探索に取り組んだ。