講演情報
[7p-P03-15]永久磁石を用いた汎用性の高い磁気浮上装置の開発
〇後藤 輝1、池添 泰弘1 (1.日工大院工)
キーワード:
反磁性磁気浮上、永久磁石、結晶化
永久磁石を用いた反磁性磁気浮上は、浮上させた物体を室温で静的な環境で半永久的に保持できるという特徴を持ち、重力下での実験環境とは大きく異なる特殊な環境が容易に得られる。また、超電導磁石を用いた反磁性磁気浮上装置と比較すると、安定浮上条件を満たす磁気力場の範囲が広いことも大きな特徴である。したがって、浮上状態を保ったまま、液体から固体への状態変化を起こしたり、水溶液から溶質を再結晶させたりすることも可能である。我々はこれまでに長方形の側面を持つ永久磁石を接触させたときに稜線部に形成される細長い谷状の隙間の磁場分布を精密に計算することによって、その隙間に液体や固体を安定に磁気浮上させることが可能となるような磁石配置を複数例示してきた1)。今回、磁石配置を工夫することによって、安定浮上条件が劇的に緩和されるような磁石配置を発見したので報告する。