講演情報
[7p-P04-14]超薄膜MgOを介したAgナノキャビティにおける プラズモン共鳴による発光増強効果
〇盛 鵬1、髙橋 翔大1、木場 隆之1、川村 みどり1 (1.北見工大)
キーワード:
局在表面プラズモン、ナノキャビティ、フォトルミネッセンス
本研究では、アニール処理によって形成されたAg/MgO/Agナノキャビティ構造における局在表面プラズモン共鳴(LSPR)によるフォトルミネッセンス(PL)の増強を示す。電子ビーム蒸着で形成されたMg膜を自然酸化して得られる5 nmのMgO層を上下のAg層で挟み、200 °Cで1分間加熱することで、上部Ag層はナノ粒子化し、MgO層は下部Agの平坦性と反射性を保持する。Alq₃を用いたPL測定では、単層のAlq₃膜と比較して、PL強度が約6倍に増強された。この増強は、超薄膜キャビティ内の電磁場の強い局在とプラズモン–キャビティ結合によるものである。簡便かつスケーラブルな構造設計によって、高効率な光増強デバイスの実現に貢献する。