講演情報
[8a-N402-9]呼気診断に向けた8~12 µm中赤外分光系の高感度化
〇寺薗 隆之1、秋山 由洸1、遠藤 翼1、中川 耕太郎1、米田 修2、須藤 裕之2、斎藤 広明2、小林 洋平1 (1.東京大学物性研究所、2.トヨタ自動車株式会社)
キーワード:
中赤外分光、高分解能分光、呼気診断
中赤外周波数領域は、分子の振動に由来する吸収が多く存在することから、分子の指紋領域と呼ばれ、人間の呼気診断や環境測定など多岐にわたる応用が期待され、研究が進められてきた。特に、呼気診断においては、リアルタイムに複数種類の希薄な分子(~1 ppm)を測定する必要があるため、高速かつ高分解能であり、さらに高い信号対雑音比(SNR)を有する分光系が求められる。そこで我々は、Ge製超高次回折格子(EGIG)とヘリオットセルを用いた2つの帯域(3~5 µm , 8~12 µm)における中赤外分散型分光系を構築し本学会にて報告を重ねてきた 。今回、8~12 µm帯域の分光系において1 mWまでのパワー増幅とSNR 1000を達成したので、8~12 µm帯域中赤外分散型分光系について報告する。