講演情報

[8a-S202-7]自己組織化単分子膜用カルボン酸誘導体の合成及び有機薄膜太陽電池への応用

〇(M1)大友 梨瑚1、佐藤 旭1、小髙 太誠1、佐野 健志1,2、笹部 久宏1,3 (1.山形大院有機、2.山形大INOEL、3.山形大FROM)

キーワード:

有機薄膜太陽電池、ホール輸送材料

有機薄膜太陽電池は、近年、急速に変換効率の向上を遂げている。有機薄膜太陽電池のホール抽出層としては、従来、PEDOT:PSS 用いられていたが、PEDOT:PSS はスルホン酸の酸性や吸湿性が懸念されていた。それらに対し、自己組織化単分子膜(SAM)は簡便に形成でき、高効率化・長寿命化への寄与も報告され注目されている。電極と化学結合する SAM のアンカー部分には、一般的にホスホン酸が用いられているが、その合成には、空気中で高い反応性を持つ危険な試薬を使用する必要があり、合成や精製の難易度が高い。そのため、デバイスに適したさまざまな誘導体の開発、低コスト化、高純度化などを実現する上で課題があった。そこで本研究では、簡便に合成が可能で、かつ、化学修飾による電子物性の制御が容易であるカルボン誘導体を用いた新たな SAM を設計・合成し、有機薄膜太陽電池へ適用して評価した。