講演情報
[8p-N307-12]H字型π共役分子の合成と結晶構造,電子物性の探索
〇横倉 聖也1,2、Jeon Suo1、山本 勇3、水津 理恵3、和泉 廣樹1,2、島田 敏宏1,2 (1.北大院総化、2.北大院工、3.佐賀大シンクロ)
キーワード:
有機半導体、有機トランジスタ、両極性
有機半導体はその軽量性、機械的柔軟性といった特徴から注目され、太陽電池、電界効果トランジスタなど幅広いデバイスに応用されている。アルキル鎖などが導入された可溶性の高い分子は必然的に低次元な電子構造を与える。一方で3次元的な電子構造も多結晶膜における移動度の確保の観点から重要である。本研究では新規π共役系分子であるH字型分子(H分子,Fig. 1)を合成した。H分子はHOMO-LUMOギャップが狭く,分子末端に広いπ共役を持つため結晶中で電子,ホールの両方で多次元な電荷輸送経路を形成しうると考えた。単結晶XRDにより構造を決定し,その構造をもとに理論計算,トランジスタ特性を評価した。