講演情報
[9a-P02-9]VO2/ZnO/AZO/polyimide積層構造の電圧印加による赤外光スイッチング特性の改善
〇(M2)平鍋 頼1、于 鵬1、蘭 田1、沖村 邦雄1 (1.東海大院工)
キーワード:
二酸化バナジウム、ポリイミド、透明導電膜
二酸化バナジウム(VO₂)は室温において単斜晶系(P2₁/c)の結晶構造を有しており、約68 ℃において正方晶系(P4₂/mnm)へと構造相転移を起こす。この構造相転移に伴い、VO₂は4~5桁に及ぶ電気抵抗の変化、すなわち絶縁体–金属転移(Insulator–Metal Transition:IMT)を示すことが知られている。さらに、IMTにより電気的特性のみならず光学的特性にも大きな変化が生じる。近年、VO₂を柔軟な基板上に成膜・結晶成長させる技術の開発が進められており、従来のリジッド基板と比較して、軽量化や薄型化などの利点が期待されている。本研究では、VO₂薄膜に電圧を印加することにより赤外光の透過率を制御し、光スイッチング動作を実現することを目的とする。