講演情報

[9p-N107-7]水素化/脱水素化反応にともなう金属–半導体相変化による光・電気・熱物性制御薄膜の開発(2):
SmH2薄膜における反応速度の温度依存性解析

〇朱 凱文1、キム ミンソク1、鈴木 正1、重里 有三1 (1.青学大理工)

キーワード:

希土類水素化物、水素化/脱水素化反応速度論、Johnson-Mehl-Avrami(JMA)モデル

サマリウム(Sm)水素化物は金属的なSmH2と半導体的なSmH3との間で可逆的に相変化することができ、これに伴って透過率や電気・熱伝導率が大きく変化する。本研究は水素化/脱水素化反応の速度論解析を通じて活性化パラメーターを算出し、より詳細なメカニズムを明らかにすることを目的とした。水素化反応の解析はJohnson-Mehl-Avrami(JMA)モデルを用いて反応速度定数kを導出した。得られた Avrami 指数に基づき、SmH3成長(結晶成長)の次元性や核生成挙動を考察した。脱水素化反応の解析はFickの第二法則に基づいた拡散方程式を用いて透過率変化を解析した。さらに、アレニウスおよびアイリングプロットを用いて、水素化/脱水素化反応の活性化エネルギー、活性化エントロピーを見積もった。