講演情報
[9p-N221-13]α線照射に対するフォトニック帯電センサの応答特性
〇高濱 渉1,2、鈴木 耕拓3、奥野 泰希4、石原 歩1,2、市之瀬 陸人1、金丸 優太1、山崎 祥英1、高橋 和1,2 (1.大阪公大院工、2.岡山大院環境生命自然、3.若狭湾エネルギー研究センター、4.理研光量子)
キーワード:
宇宙、フォトニック結晶、α線
我々は,シリコンフォトニック結晶を用いた空間電荷検知技術を研究してきた.本技術は空間電荷によりフォトニック結晶中に発生する自由キャリア吸収を用いて空間電荷を検知する.従来センサと比べて,電気技術を検知メカニズムに用いないため,放射線や静電気放電に強い特長を持つ.さらにセンサモジュールの小型化が期待できるため,空間電荷が長年課題になっている宇宙空間での利用に適すると考えられる.そこで我々は,フォトニック結晶導波路チップを組み込んだフォトニック帯電センサモジュールを開発し,宇宙機の電位計測や放射線計測に応用することを目指している.これまでに,真空中でのプラズマ検知,陽子線照射に対する高耐性を確認している.今回,主要な宇宙放射線の1つであるα線照射に対する応答特性を調べるとともに,放射線がん治療法の1つであるBNCT治療で必要とされる中性子線検出センサ応用を検討したので報告する.