講演情報
[2G-06]ハナビラタケ由来ゲル化成分の収率向上を目指した新規抽出法の開発
〇矢口 朋恵1、古田 絢裟2、新田 陽子1 (1. お茶の水女大、2. 岡山県立大)
キーワード:
多糖、β-グルカン、ハナビラタケ、熱可逆ゲル、加圧熱水抽出
目的 食用キノコの一種であるハナビラタケに含まれるβ-グルカンは,低温条件で固まる熱可逆性のゲル化能を持つことが報告されている.このような性質を持つゲル化剤の種類は限られており,新規ゲル化剤として食品工業への応用が期待される.しかし,現在提示されているβ-グルカン抽出方法では,抽出収率は0.43%と著しく低い.このことに着目して,β-グルカン抽出収率の向上を目的とした新規抽出法を考案し,その有効性を検討した.
方法 本研究では,加圧熱水抽出(128℃)を主軸とした新規抽出法を考案した.得られたβ-グルカンサンプルについて,(1)フェノール硫酸法による全糖量の測定を行い,糖割合を算出した.また,(2)1.6 wt%ゲルを作製し,クリープメータを用いた破断試験を行った.破断試験は4℃の低温室で行い,1 mm/sでの一軸圧縮試験により,破断に至る際の応力−歪曲線を得た.
結果 新規抽出法のβ-グルカン抽出収率は4.74%となり,従来法と比較すると10倍以上に改善された.(1)抽出物に占める糖割合は9割を超え,良好な精製が行われていることが示された.(2)応力-歪曲線からは明らかな破断点が観測された.また,従来法で得られたβ-グルカンゲルと比較すると,ヤング率が有意に大きかった.
方法 本研究では,加圧熱水抽出(128℃)を主軸とした新規抽出法を考案した.得られたβ-グルカンサンプルについて,(1)フェノール硫酸法による全糖量の測定を行い,糖割合を算出した.また,(2)1.6 wt%ゲルを作製し,クリープメータを用いた破断試験を行った.破断試験は4℃の低温室で行い,1 mm/sでの一軸圧縮試験により,破断に至る際の応力−歪曲線を得た.
結果 新規抽出法のβ-グルカン抽出収率は4.74%となり,従来法と比較すると10倍以上に改善された.(1)抽出物に占める糖割合は9割を超え,良好な精製が行われていることが示された.(2)応力-歪曲線からは明らかな破断点が観測された.また,従来法で得られたβ-グルカンゲルと比較すると,ヤング率が有意に大きかった.