講演情報
[2H-03]植物性食品のおいしさに関する客観的評価系の構築―動物性コンソメに共通する風味特性に着目した検討―
平垣内 一子1、〇佐藤 亮太郎1、富 研一2、齋藤 努1,2、西田 勇樹3、和田 有史3 (1. 不二製油(株)、2. 不二製油グループ本社(株)、3. 立命館大)
キーワード:
植物性食品、官能評価、線尺度評価法、風味特性
目的 食に関する社会課題の解決策として植物性食品(PBF)が着目されているが,動物性食品様のおいしさが不足している.一般的には牛,豚,鶏といった動物種ごとに風味設計が行われているが,我々は動物性食品に共通する風味特性がおいしさの鍵であると考え,それに基づいた定量的な評価系を検討している.第一の取り組みとして,コンソメをモデルとした評価系を構築したので,報告する.
方法 健康なパネル6名が実験に参加した.市販の動物性コンソメ5品を用いて風味特性に関する言葉だしを行い,15の用語からなるリストを作成した.言葉だしに用いた試料を含む市販の動物性コンソメ11品について,リストを用いた線尺度評価を行って数値化し,95%信頼区間を設定して評価系とした.評価系構築に用いたコンソメとは別の動物性試料2品,PBF試料2品に加え,不二製油開発品のPBF試料1品を対象として線尺度評価を行い,95%信頼区間内に含まれる風味特性の数を算出した.
結果 95%信頼区間に含まれる風味特性の数は,PBF試料においてそれぞれ1個,2個であったのに対し,動物性試料で10個,13個となった.このことは,作成した評価系がコンソメの動物性食品らしい風味特性を適切に捉えていることを示している.また,開発品を評価したところ,10個の風味特性が95%信頼区間に含まれていたため,開発品が動物性らしい風味を持つことが示唆された.
方法 健康なパネル6名が実験に参加した.市販の動物性コンソメ5品を用いて風味特性に関する言葉だしを行い,15の用語からなるリストを作成した.言葉だしに用いた試料を含む市販の動物性コンソメ11品について,リストを用いた線尺度評価を行って数値化し,95%信頼区間を設定して評価系とした.評価系構築に用いたコンソメとは別の動物性試料2品,PBF試料2品に加え,不二製油開発品のPBF試料1品を対象として線尺度評価を行い,95%信頼区間内に含まれる風味特性の数を算出した.
結果 95%信頼区間に含まれる風味特性の数は,PBF試料においてそれぞれ1個,2個であったのに対し,動物性試料で10個,13個となった.このことは,作成した評価系がコンソメの動物性食品らしい風味特性を適切に捉えていることを示している.また,開発品を評価したところ,10個の風味特性が95%信頼区間に含まれていたため,開発品が動物性らしい風味を持つことが示唆された.