講演情報

[3J-03]弁当の内容と容器に用いる赤色の種類の相性について

〇川嶋 比野1、数野 千恵子2 (1. 戸板女子短期大学、2. 実践女子大学)
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キーワード:

お弁当、相性、SD法、おいしさ、赤色の種類

目的 筆者らは前報で,弁当の内側には赤色の容器を使用することにより,美味しそうに見えるだけでなく,彩りが良く見えたり,さらに豪華に見えたり,総合的な評価が上がることを報告している.そこで,内容の異なる他の種類の弁当でも同じような効果があるかについて検証を行い,各弁当と相性の良い赤色について調査した.
方法 コンビニエンスストアで市販されている赤茶色の弁当の容器 (以下OR)をディープレッドのカラースプレー(深い赤色,以下DR),またはファインレッドのカラースプレー(鮮やかな赤色,以下FR) で着色し,ORと合わせて3色の弁当容器を用いた.弁当は海苔弁当,鶏そぼろ弁当 ,牛カルビ弁当の3種類を検討した.大学生男女と40代~60代男女を対象とし,SD法を用いて7段階尺度で評価を行った.評価は美味しそう,豪華な,栄養バランスが良さそう,温かそう,ボリュームがある,彩りが良いの6項目とし,それぞれ対になる言葉を示した.
結果 いずれの弁当も共通して,DRおよびFRの評価が高く,容器に赤系統の色を使用することでORよりも見た目が改善され,様々な効果がある事が示唆された.相性の良い赤色については,海苔弁当ではDR,鶏そぼろ弁当,牛カルビ弁当ではFRを最も高く評価する対象群が多かった.白いご飯等が見える弁当の場合はDR,全体が暗い色の弁当または,卵などの明るい黄色の料理が入った弁当はFRと相性が良いと考える.