講演情報
[3K-01]難消化性多糖類イヌリンがマルトース分解酵素活性に及ぼす影響の検討
〇土谷 庸1 (1. 淑徳大)
キーワード:
イヌリン、α-グルコシダーゼ、水溶液粘性
【目的】
ゴボウや山芋類にはイヌリンと呼ばれる食物繊維源が豊富に含まれており、難吸収性多糖類に分類される。ヒト小腸では消化吸収されないため直接的なエネルギー源にはならないが、食物繊維の積極的摂取により便秘改善や高血糖予防効果が見られることが知られている。我々はイヌリンによる高血糖予防効果に注目し、イヌリンが二糖類分解酵素α-グルコシダーゼ活性におよぼす効果の検討、およびイヌリン水溶液粘性の測定を行った。
【方法】
α-グルコシダーゼ活性測定実験では、基質マルトースに本酵素を加えた際に生じるグルコース量を測定した。α-グルコシダーゼ投与による吸光度変化の絶対値はマルトースから生じたグルコース量に正比例しているため、吸光度値をグルコース量に換算してα-グルコシダーゼ活性値として算出した。イヌリン溶液粘性測定実験では、イヌリンおよびサケPG溶液の粘性は、オストワルド粘度計を用いて蒸留水に対する相対的粘性として算出した。
【結果】
α-グルコシダーゼ活性は、イヌリン水溶液濃度0.33~6.7%の範囲で測定し、3.3%以上の濃度下でα-グルコシダーゼ活性抑制が見られた。またイヌリン水溶液粘性は、0~6.7%濃度下においてほぼ直線状に濃度依存的に上昇することが明らかになった。以上の結果により、イヌリン投与によるα-グルコシダーゼ活性抑制メカニズムの一つとしてイヌリン水溶液粘性の高さが関与している可能性を示唆している。
ゴボウや山芋類にはイヌリンと呼ばれる食物繊維源が豊富に含まれており、難吸収性多糖類に分類される。ヒト小腸では消化吸収されないため直接的なエネルギー源にはならないが、食物繊維の積極的摂取により便秘改善や高血糖予防効果が見られることが知られている。我々はイヌリンによる高血糖予防効果に注目し、イヌリンが二糖類分解酵素α-グルコシダーゼ活性におよぼす効果の検討、およびイヌリン水溶液粘性の測定を行った。
【方法】
α-グルコシダーゼ活性測定実験では、基質マルトースに本酵素を加えた際に生じるグルコース量を測定した。α-グルコシダーゼ投与による吸光度変化の絶対値はマルトースから生じたグルコース量に正比例しているため、吸光度値をグルコース量に換算してα-グルコシダーゼ活性値として算出した。イヌリン溶液粘性測定実験では、イヌリンおよびサケPG溶液の粘性は、オストワルド粘度計を用いて蒸留水に対する相対的粘性として算出した。
【結果】
α-グルコシダーゼ活性は、イヌリン水溶液濃度0.33~6.7%の範囲で測定し、3.3%以上の濃度下でα-グルコシダーゼ活性抑制が見られた。またイヌリン水溶液粘性は、0~6.7%濃度下においてほぼ直線状に濃度依存的に上昇することが明らかになった。以上の結果により、イヌリン投与によるα-グルコシダーゼ活性抑制メカニズムの一つとしてイヌリン水溶液粘性の高さが関与している可能性を示唆している。