講演情報

[3M-8]学校給食における「揚げ物」の料理構造ー北海道と沖縄県の特徴ー

〇伊藤 美穂1、名倉 秀子1 (1. 十文字学園女子大学)
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キーワード:

学校給食、揚げ物、料理構造

目的 揚げ物は,嗜好性の高い料理であるが,学校給食などの献立に用いる際には,エネルギー量が高いため,提供頻度と量を考慮し,食材,調味を考えて計画することが求められる. そこで,学校給食に提供された揚げ物について,揚げ物の種類と料理様式,主材料の食品分類などの料理構造である要素を,年間の献立表から把握することを目的とした.これまでに3地域の特徴について報告したが,今回は北海道と沖縄県の特徴を把握することを目的とした.
方法 2021年4月~2022年3月の学校給食献立を調査対象とした.献立表はインターネット上で掲載されているものを収集し,そのうち料理ごとの材料が詳細に記載されている6調理場(共同調理場5,単独調理場1)の献立を分析対象とした.揚げ物の提供頻度,種類と料理様式,主材料の食品分類について集計し,エクセル統計を用いて分析を行った.
結果 北海道の603食の献立の中で,揚げ物の提供頻度は34.8%(210回)であった.揚げ物の種類は,フライが最も多く,次いでから揚げであった.沖縄県の606食の献立の中で,揚げ物の提供頻度は27.4%(166回)であった.揚げ物の種類は,素揚げが最も多く,次いでフライであった.地域の特徴的として北海道ではチーズ,沖縄県では紅いもの利用が多くみられた.これらの結果より,学校給食献立における揚げ物料理の料理構造が明らかになり,子どもたちの食嗜好の把握に繋がると考えた.