講演情報
[P-027]様々な種類の共役脂肪酸がHepG2細胞のコレステロール代謝系に与える影響
〇本間 太郎1、芳賀 荘1、北 加代子1、鈴木 俊英1 (1. 帝京大)
キーワード:
共役脂肪酸、共役リノール酸、共役リノレン酸
目的 共役リノール酸(CLA)は共役ジエン構造を持ち、10t,12c-CLAにはコレステロール代謝改善作用が期待されている。一方、天然には、共役トリエン構造を有する共役リノレン酸(CLnA)が存在する。しかし、CLnAがコレステロール代謝に与える影響について、CLAと比較した研究はあまり知られていない。そこで本研究では、様々なCLA、CLnAが肝細胞のコレステロール代謝系に与える影響について検討した。
方法 ヒト肝がん (HepG2) 細胞にCLAとして9c,11t-CLA、10t,12c-CLAをそれぞれ添加し、CLnAとしてα-カレンジン酸(α-CDA)、β-カレンジン酸(β-CDA)をそれぞれ添加した。一定時間インキュベート後、細胞を回収し、リアルタイムPCR法によりコレステロール代謝関連遺伝子の発現量を測定した。
結果 血中LDLコレステロールの細胞内取り込みに関わるLDLR発現量がコントロール群と比べ10t,12c-CLA群、α-CDA群、β-CDA群で有意に上昇した。一方、コレステロール合成に関与するHMGCS1の発現量は10t,12c-CLA群、β-CDA群でのみ有意に上昇した。したがって、HepG2細胞のコレステロール代謝に対する共役脂肪酸の影響力は、脂肪酸の共役結合数やシス-トランスの違いなどにより異なることが示唆された。
※本研究は、令和4年度 公益信託 家政学研究助成基金による助成を受けて実施した。
方法 ヒト肝がん (HepG2) 細胞にCLAとして9c,11t-CLA、10t,12c-CLAをそれぞれ添加し、CLnAとしてα-カレンジン酸(α-CDA)、β-カレンジン酸(β-CDA)をそれぞれ添加した。一定時間インキュベート後、細胞を回収し、リアルタイムPCR法によりコレステロール代謝関連遺伝子の発現量を測定した。
結果 血中LDLコレステロールの細胞内取り込みに関わるLDLR発現量がコントロール群と比べ10t,12c-CLA群、α-CDA群、β-CDA群で有意に上昇した。一方、コレステロール合成に関与するHMGCS1の発現量は10t,12c-CLA群、β-CDA群でのみ有意に上昇した。したがって、HepG2細胞のコレステロール代謝に対する共役脂肪酸の影響力は、脂肪酸の共役結合数やシス-トランスの違いなどにより異なることが示唆された。
※本研究は、令和4年度 公益信託 家政学研究助成基金による助成を受けて実施した。