講演情報
[P-044]徳島県産新品種の香酸柑橘「阿波すず香」から酵母の分離と製パンへの利用
〇岡崎 貴世1、岡崎 佑香1、森本 亮祐1、渡邊 幾子2 (1. 四国大、2. 四国大短)
キーワード:
分離酵母、香酸柑橘、阿波すず香、パン
目的 「阿波すず香」は、徳島県においてスダチとユズの交配で得られた新品種の香酸柑橘である。スダチとユズの中間の大きさと香りを有し、まろやかな酸味と、皮に苦み等がないため幅広い分野への利用が期待されている。そこで、阿波すず香から酵母を分離し製パンへの利用を検討した。
方法 阿波すず香の幼果果皮から酵母を分離した。酵母の同定はDNA塩基配列により行った。酵母の生育温度と糖資化性は各種糖含有5%YPD培地を用いて測定した。酵母を用いた食パンはホームベーカリーを用いて焼成し、比容積、水分量、色調(L*a*b*値)、クリープメーター(株式会社山電)による物性の測定を行い、評価を行った。
結果 分離酵母はSaccharomyces cerevisiaeと同定された。酵母の最適生育温度は35℃で、試験したすべての糖で発酵可能であったが、特にグルコース、フルクトース、サッカロースが基質として適していた。また酵母は高い耐糖性(50%糖濃度で増殖)を示し、菓子パン等への利用が可能と考えられた。製パンは、ストレート法でサッカロース5%、7時間の焼き上げで最も膨らむことが分かった。生イースト6.0gで焼成したパンは、市販酵母パンより膨化率と比容積が小さく、水分量(43.0%)は一般的な食パンより高かった。パンの色調は、市販酵母パンより暗かった。また阿波すず香酵母パンは、ややかたく、粘りが強い食パンであることが分かった。
方法 阿波すず香の幼果果皮から酵母を分離した。酵母の同定はDNA塩基配列により行った。酵母の生育温度と糖資化性は各種糖含有5%YPD培地を用いて測定した。酵母を用いた食パンはホームベーカリーを用いて焼成し、比容積、水分量、色調(L*a*b*値)、クリープメーター(株式会社山電)による物性の測定を行い、評価を行った。
結果 分離酵母はSaccharomyces cerevisiaeと同定された。酵母の最適生育温度は35℃で、試験したすべての糖で発酵可能であったが、特にグルコース、フルクトース、サッカロースが基質として適していた。また酵母は高い耐糖性(50%糖濃度で増殖)を示し、菓子パン等への利用が可能と考えられた。製パンは、ストレート法でサッカロース5%、7時間の焼き上げで最も膨らむことが分かった。生イースト6.0gで焼成したパンは、市販酵母パンより膨化率と比容積が小さく、水分量(43.0%)は一般的な食パンより高かった。パンの色調は、市販酵母パンより暗かった。また阿波すず香酵母パンは、ややかたく、粘りが強い食パンであることが分かった。