講演情報
[P-047]製粉方法の異なるソバ粉に含まれる損傷デンプンの実態
林崎 真侑1、谷口 明日香1、〇小林 理恵1 (1. 東京家政大学)
キーワード:
ソバ粉、製粉方法、損傷デンプン
目的 一般的に穀物粉は製粉方法が変わると生地の粘弾性が変化するが、雑穀粉の生地物性への製粉方法の影響については不明な点が多い。これまでソバ粉の加工利用研究を行ってきた過程で、ソバ粉生地の物性を調整するためには、製粉方法別に粒子特性を明らかにする必要があると考えた。本研究においては粒子特性のうち損傷デンプンに着目し、製粉方法別にその実態を明らかにすることを目的とした。
方法 ロール製粉、石臼製粉、気流製粉の各ソバ粉について、レーザー回折法(乾式)により粒度分布を測定し、メジアン径を確認した。各ソバ粉およびそれぞれ粒度を分けたソバ粉のデンプン損傷度はキット(MEGAZYME)を用い測定した。デンプンの損傷は物理的要因の他、内在酵素による損傷も含まれる。酵素活性は栽培環境、遺伝的因子により変動すると考え、異なる栽培地のソバ粉および他の穀物4種(市販品)と損傷デンプン含量を比較した。
結果および考察 ソバ粉は気流< 石臼< ロールの順で粒子径が小さく、 損傷デンプン含量が多かった。 ロール、石臼では、特に小粒径のソバ粉で損傷デンプン含量が多かった。栽培地間での損傷度の差は小さかったが、市販穀物粉と比較した結果、ソバ粉を含む雑穀粉は小粒径タイプの粉の損傷度が高いことが示唆された。ソバ粉のデンプンは栽培環境よりも製粉方法による影響を受けやすく、粒子が細かくなる製粉方法では主穀に比べて損傷度が高くなることが明らかとなった。
方法 ロール製粉、石臼製粉、気流製粉の各ソバ粉について、レーザー回折法(乾式)により粒度分布を測定し、メジアン径を確認した。各ソバ粉およびそれぞれ粒度を分けたソバ粉のデンプン損傷度はキット(MEGAZYME)を用い測定した。デンプンの損傷は物理的要因の他、内在酵素による損傷も含まれる。酵素活性は栽培環境、遺伝的因子により変動すると考え、異なる栽培地のソバ粉および他の穀物4種(市販品)と損傷デンプン含量を比較した。
結果および考察 ソバ粉は気流< 石臼< ロールの順で粒子径が小さく、 損傷デンプン含量が多かった。 ロール、石臼では、特に小粒径のソバ粉で損傷デンプン含量が多かった。栽培地間での損傷度の差は小さかったが、市販穀物粉と比較した結果、ソバ粉を含む雑穀粉は小粒径タイプの粉の損傷度が高いことが示唆された。ソバ粉のデンプンは栽培環境よりも製粉方法による影響を受けやすく、粒子が細かくなる製粉方法では主穀に比べて損傷度が高くなることが明らかとなった。