講演情報
[P-051]長野県の郷土料理「オヤキ」の食文化とその継承について
〇中澤 弥子1、小木曽 加奈1、尾関 彩1、小川 晶子2、杉山 英子1 (1. 長野県立大学、2. 元長野県立大学)
キーワード:
長野県、郷土料理、食文化、継承
【目的】「オヤキ」は、小麦粉等の生地(皮)で、季節の具材を包んで加熱した食べ物である。本研究の目的は、長野県史民俗編を主資料として「オヤキ」の歴史、特徴や地域分布などについて調べ、また、「オヤキ」の調理体験後のアンケート調査および千曲市での食文化継承団体による実践事例から、「オヤキ」の食文化とその継承に関する資料を得ることである。
【方法】文献調査は、長野県史民俗編(1984〜1991年発行、計14冊)等を分析資料とし、「オヤキ」および「ヤキモチ」に関する記述をまとめた。2018年〜2022年に実施した大学生を対象とする須坂市でのオヤキ試食・調理体験後のアンケート調査結果および千曲市での食文化継承団体による実践事例を分析資料とした。
【結果】長野県史民俗編の記載は、明治20年代から大正生まれの調査対象者が、昭和50年代頃までに記憶していた内容である。「オヤキ」はいずれの地域でも多くの調査地点で食べたと回答され、主食を補うためや間食として日常に用いられ、あんの種類の工夫によりご馳走としてハレの食としても利用された。アンケート調査の結果や実践事例から、オヤキの調理体験によって、楽しさやおいしさが伝わり、オヤキへの興味・関心が高まるなど、継承に関する有益な資料が得られた。本研究の一部は公益財団法人飯島藤十郎記念食品化学振興財団2020年度特定課題研究等助成金の助成をうけたものである。
【方法】文献調査は、長野県史民俗編(1984〜1991年発行、計14冊)等を分析資料とし、「オヤキ」および「ヤキモチ」に関する記述をまとめた。2018年〜2022年に実施した大学生を対象とする須坂市でのオヤキ試食・調理体験後のアンケート調査結果および千曲市での食文化継承団体による実践事例を分析資料とした。
【結果】長野県史民俗編の記載は、明治20年代から大正生まれの調査対象者が、昭和50年代頃までに記憶していた内容である。「オヤキ」はいずれの地域でも多くの調査地点で食べたと回答され、主食を補うためや間食として日常に用いられ、あんの種類の工夫によりご馳走としてハレの食としても利用された。アンケート調査の結果や実践事例から、オヤキの調理体験によって、楽しさやおいしさが伝わり、オヤキへの興味・関心が高まるなど、継承に関する有益な資料が得られた。本研究の一部は公益財団法人飯島藤十郎記念食品化学振興財団2020年度特定課題研究等助成金の助成をうけたものである。