講演情報
[P-053]大正末期から昭和初期における里芋を用いた調理
〇三宅 紀子1、寺田 絢香1 (1. 東京家政学院大学)
キーワード:
里芋、調理法、食材
目的 里芋は、日本に伝わったのは縄文時代の後期から弥生時代の初期頃と言われ、水田稲作以前から栽培されており、主食として食べられていた。また、儀礼や祭りの際の食材としても用いられ、日本各地の文化とも強く結びついてきた。しかしながら、近年その生産量、消費量ともに減少しており、摂食頻度が低いいも類となっている。本研究では、大正末期から昭和初期における里芋を用いた料理の特徴を明らかにすることを目的とした。
方法 大正末期から昭和初期の日本全国の食生活を聞き取り調査しまとめられた『日本の食生活全集』都道府県別編纂全50巻(農文協)のCD-ROMを用いて、里芋を用いた料理639件について、用いられた部位、調理法、副材料等について調査した。
結果 47都道府県に里芋を使った料理が掲載されていたが、九州地方(141件)、中部地方(137件)の順で多かった。里芋の利用部位は、芋の部分が全料理の82%、茎(ずいき)が22%であった。調理法を分類したところ、煮物(全件数の31%)、汁物(同26%)、ご飯物(同19%)であった。副材料は野菜類(全件数の66%)、豆類(同39%)、穀類(同32%)、いも類およびでんぷん類(同28%)、魚介類(同24%)であった。和え物や焼き物なども含めて多様な調理法が用いられており、里芋はハレの食から日常食まで身近な食材であったことがわかった。
方法 大正末期から昭和初期の日本全国の食生活を聞き取り調査しまとめられた『日本の食生活全集』都道府県別編纂全50巻(農文協)のCD-ROMを用いて、里芋を用いた料理639件について、用いられた部位、調理法、副材料等について調査した。
結果 47都道府県に里芋を使った料理が掲載されていたが、九州地方(141件)、中部地方(137件)の順で多かった。里芋の利用部位は、芋の部分が全料理の82%、茎(ずいき)が22%であった。調理法を分類したところ、煮物(全件数の31%)、汁物(同26%)、ご飯物(同19%)であった。副材料は野菜類(全件数の66%)、豆類(同39%)、穀類(同32%)、いも類およびでんぷん類(同28%)、魚介類(同24%)であった。和え物や焼き物なども含めて多様な調理法が用いられており、里芋はハレの食から日常食まで身近な食材であったことがわかった。