講演情報

[P-060]食文化が持続可能な社会構築に果たす役割(第3報)-岐阜県恵那市の食育を例として-

〇山下 紗也加1、小川 宣子1 (1. 中部大)
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キーワード:

食文化、食育、持続可能な社会、岐阜県恵那市

目的:食文化の背景にある地域特性の価値を住民が認識・共有化し、誇りに思う気持ちが持続可能な社会を構築する要因となる可能性として岐阜県恵那市における幼児を対象とした食育を通して明らかにすることを目的とする。恵那市の食文化の地域特性を1.自然環境や季節、2.コミュニケーション(伝承)、3.地域の食材の活用、4.地域の文化・行事食とのつながり、から整理した1)。食育実施にあたっては、整理したものから季節ごとにテーマを選択し、幼児の郷土食への反応の変化を調べた。
方法:食育は年長組の幼児27または29名を対象に、3月は朴葉寿司、9月は紅うど、12月は栗ごはん、2月は七草かゆをテーマとし、3月はビデオ視聴、他の月は対面で体験型の内容で実施した。実施後、幼児に食材や料理への興味についてインタビューを行った。合わせて、保護者にはアンケートで幼児の様子を尋ねた。
結果:恵那市の幼児は自然環境に恵まれていることから、植物と触れ合う機会も多いため、植物に興味を持ち、体験型の食育に積極的に参加した。また、祖父母と同居か近隣に居住の家庭が多く、家族を介して幼児に恵那市の食文化が伝承されていた。
1)「食文化が持続可能な社会構築に果たす役割-岐阜県恵那市の食育を例として-」,(一社)日本家政学会第74回大会,2022年5月29日,オンライン開催