講演情報

[P-092]手袋・靴下からぬいぐるみへのアップサイクル教材開発

〇福田 典子1 (1. 信州大学学術研究院教育学系)
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キーワード:

手袋・靴下、ぬいぐるみ、アップサイクル

目的 国内外において環境問題が深刻化する中、古着の排出抑制や資源としての有効活用化など古着古布の利活用への関心が高まっている。適切な購入・管理を基本として、身近にあるニット古着などの有効活用にも関心意欲を高め、質の高い循環型衣生活の一貫としてそれらを効果的に用いることの楽しさへのきっかけづくりを目的とした教材および指導デザインの開発を行い実践を通して成果と課題を明らかにした。
方法 手袋・靴下の素材特性を生かし、簡便で魅力的なアップサイクルの玩具製作の教材化とその検証を行った。2022年高等教育の2年女子学生27名を対象として100分×2回の実践を行った。作品見本として手袋の「白色ウサギ」靴下の「桃色カエル」を提示した。指導者による製作中の操作観察および製作後の自由記述の内容別出現頻度より、教材化の可能性と課題を検討した。
結果 手袋人形では「ウサギ」が多く製作されたが、「ニワトリ」も製作された。靴下人形では、「ウサギ」が多く製作されたが「ペンギン」も製作された。製作動機としては、「かわいいものを作りたい」「素材の色・形・手触りを生かしたい」の回答が多かった。このことから、古着への関心や再生意識・再生意欲は高まるものと推察できた。改善や抱負として縫い目を指摘するものが最も多かった。さらに、ワタ材の充填方法や、中表の置き合わせに戸惑う学生も観察されたことから、事前学習の必要性が明らかとなった。