講演情報

[P-109]COVID-19流行前後における高校生のスクリーンタイムの変化とその要因

〇稲葉 洋美1、星野 芙美1、渋谷 怜花1、鶴巻 優菜1、渡辺 尚生1、髙野 晃輔1、石上 和男1 (1. 新潟医療福祉大)
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キーワード:

高校生、新型コロナウイルス感染症、スクリーンタイム、思春期

目的 高校生は、これまでに獲得した基本的な生活習慣を自己管理していく重要な時期であり、心身の健康を維持しながらスマートフォン、ゲーム、SNS等のメディアと上手に付き合っていく能力が必要となる時期である。COVID-19パンデミックにより、メディアの利用が変化したことが考えられた。そこで、パンデミック前後のスクリーンタイムの変化とスクリーンタイムに影響する因子を明らかとすることを本研究の目的とした。
方法 調査対象は、新潟県の高校生とした。調査票は、世界保健機関(WHO)の“Health Behavior in School-aged Children study”を改変したものを用いた。調査は、日本においてCOVID-19が流行する直前の2020年2月と感染拡大下の2021年7月に実施した。解析は813名を対象とした。統計解析には、R (version 4.0.2.)を用い、有意水準としてp=0.05を用いた。
結果 スクリーンタイムは、パンデミック下において男女共に、また平日、休日共に有意に増加した。スクリーンタイムが長いことに影響している因子として、男子では人生の幸福度とSNSでの友人との繋がりが抽出され、女子では、1日60分以上の運動とSNSでの友人との繋がりが抽出された。スクリーンタイムを延長させている因子は、男女で異なり適切なメディア利用の推奨は男女で異なるアプローチが必要であることが推察された。