講演情報

[P-112]認知症フレンドリー社会における家族介護者への情報提供

〇倉田 あゆ子1 (1. 日本女子大)
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キーワード:

家族介護者、認知症、情報提供

目的 認知症高齢者数は2025年には730万人と推計され、現在、認知症施策推進大綱に基づいた施策が進められている。この認知症施策推進大綱の5つの柱の1つには、「介護者への支援」も含まれている。こうした状況の中「認知症フレンドリーな社会」という考え方が登場してきている。認知症フレンドリー社会における家族介護者支援、特に情報提供の現状について明らかにし、その意義について明らかにしたい。
方法 認知症フレンドリー社会とはどのような社会であるかを先行研究から明らかにし、特に認知症フレンドリーコミュニティとして先進的な取り組みをしている自治体の活動を取り上げる。その中でも家族介護者への情報提供に焦点をあてて、その実態と近年の動向を明らかにする。
結果 認知症フレンドリー社会とは、「認知症の人にとって使いやすい認知症の人の視点にたった設計がされた社会」(徳田雄人「本人ミーティングと認知症フレンドリー社会」日本老年医学会雑誌57(1)2020)のことである。認知症フレンドリーな社会を実現するための試みであり、家族介護者への情報提供につながる活動には、認知症カフェ、公立図書館による「認知症パネル展・資料展」や「親子で認知症を学ぶ会」等があった。認知症フレンドリー社会とは、地域の中で、認知症の人やその家族が安心できる、安心して介護できる社会であり、それは当事者および家族介護者を包摂できる社会である。