講演情報

[P-113]高校生における睡眠の実態と意欲との関連

〇渡辺 尚生1、渋谷 怜花1、鶴巻 優菜1、稲葉 洋美1、星野 芙美1 (1. 新潟医療福祉大)
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キーワード:

高校生、思春期、睡眠の質、PSQI、意欲

目的 睡眠不足や睡眠障害は、学業不振や不健康、精神不安定につながることが報告されている。しかし、高校生の睡眠の実態や意欲との関連は必ずしも明らかではない。そこで、高校生の睡眠の実態や意欲との関連を明らかにし、睡眠サポートに繋げることを目標とし、本研究を行った。
方法 新潟県内のA高等学校1~3年生を対象に、睡眠状況調査(ピッツバーグ睡眠質問票:PSQI)等を実施した。調査時期は2022年7月であった。解析対象者は1095名(男子556名、女子539名)とした。統計解析にはSPSSver.28.0を用い、有意水準は5%未満とした。本研究は新潟医療福祉大学倫理審査委員会の承認を得ており、関連する利益相反はない。
結果 睡眠時間は男子6.2±1.0時間、女子6.0±1.0時間、PSQI得点は男子5.1±2.4点、女子5.4±2.4点であった。PSQI得点6点以上者は男子214名(38.5%)、女子244名(45.3%)であり、睡眠障害リスクの可能性があることが明らかとなった。質問票の「主観的睡眠の質」「物事をやりとげる意欲の持続」について解析すると、主観的睡眠の質が良い生徒はそうでない生徒と比較して物事をやりとげる意欲の持続に問題無いと回答する割合が有意に高かった(男子p<0.001、女子p<0.001)。以上から、高校生に対する適切な睡眠サポートの必要性が示唆された。