講演情報
[3B-04]グルテンフリー米粉パンの保存性に及ぼす糖類添加の影響
*長谷 まとい1、小崎 智恵1、藤井 恵子1 (1. 日本女大)
キーワード:
米粉、パン、グルテンフリー、破断特性、官能評価、糖
【目的】グルテンフリー米粉パンの品質向上を目的とし、糖類を添加して糖の種類や濃度の違いが製パン性と保存性に及ぼす影響を検討した。
【方法】米粉にスクロースを15%添加し、さらにスクロースの一部をその他の糖類すなわちグルコース、キシロース、トレハロース、キシリトール、キシロオリゴ糖でそれぞれ3%、6%、9%、12%の濃度で置換した。その他の副材料として、油、食塩、イースト、ペクチンを用いてグルテンフリー米粉パンを調製した。これらのパンを温度10℃、湿度56.7%の条件下で3日間保存し、保存における力学的特性および老化特性の変化を検討した。また、官能評価により食味特性を評価した。
【結果】破断特性において、みかけの弾性率および破断応力はいずれの試料も保存日数が増えるにつれ高値となった。また各種糖類の濃度が6%以上になると、トレハロース、キシロオリゴ糖を添加したパンのみかけの弾性率、破断応力は他の試料と比較して低値となった。一方、グルコース、キシリトールを添加したパンは高値となり硬くなった。X線回折によりデンプンの結晶化度を測定したところ、グルコース、キシリトールの添加はパンの老化を促進し、トレハロース、キシロオリゴ糖の添加はパンの老化を抑制することが示された。官能評価では、キシロース、キシロオリゴ糖を添加した試料はしっとり感・もちもち感が強く、食感が好ましいと評価された。
【方法】米粉にスクロースを15%添加し、さらにスクロースの一部をその他の糖類すなわちグルコース、キシロース、トレハロース、キシリトール、キシロオリゴ糖でそれぞれ3%、6%、9%、12%の濃度で置換した。その他の副材料として、油、食塩、イースト、ペクチンを用いてグルテンフリー米粉パンを調製した。これらのパンを温度10℃、湿度56.7%の条件下で3日間保存し、保存における力学的特性および老化特性の変化を検討した。また、官能評価により食味特性を評価した。
【結果】破断特性において、みかけの弾性率および破断応力はいずれの試料も保存日数が増えるにつれ高値となった。また各種糖類の濃度が6%以上になると、トレハロース、キシロオリゴ糖を添加したパンのみかけの弾性率、破断応力は他の試料と比較して低値となった。一方、グルコース、キシリトールを添加したパンは高値となり硬くなった。X線回折によりデンプンの結晶化度を測定したところ、グルコース、キシリトールの添加はパンの老化を促進し、トレハロース、キシロオリゴ糖の添加はパンの老化を抑制することが示された。官能評価では、キシロース、キシロオリゴ糖を添加した試料はしっとり感・もちもち感が強く、食感が好ましいと評価された。