講演情報

[P-011]若い世代における朝食欠食に関連する生活スタイル・食生活要因の検討

*山本 沙也加1、渡邉 雄一2、出口 剣心1、中尾 沙綾1、藤井 杏実1、木村 安美1 (1. 広島修道大、2. 相模女子大短)

キーワード:

朝食欠食、栄養教育、食行動、ひとり暮らし

目的 令和元年の食育に関する意識調査結果によると,20-29歳の朝食欠食率は25.8%であり,約4名に1名が朝食を欠食している.第4次食育推進基本計画では,朝食を欠食する若い世代の割合を15%以下とすることを目指している.そこで,若い世代への栄養教育の基礎資料を得ることを目的として朝食欠食と生活習慣及び食生活要因との関連について検討した.
方法 2023年10月にA大学の学生154名(男性68名,女性86名)を対象に,生活習慣や食行動に関する質問紙調査と野菜摂取量を反映する皮膚カロテノイドスコアの測定を実施した.「朝食を抜くことが週3回以上ある」と回答したものを「朝食欠食あり」とし,朝食欠食の有無と生活習慣,食生活との関係を横断的に解析した.
結果 「朝食欠食あり」は61名(39.6%)であり,男性の朝食欠食率は女性より有意に高値であった(p=0.019).その他,有意差(p<0.05)のみられた項目は「居住形態」「喫煙習慣」「早食い」「主食・主菜・副菜を揃えて食べる回数」「色の濃い野菜を食べる回数」であった.朝食欠食の有無による皮膚カロテノイドスコアの差は認められなかった.朝食欠食者は男性では「上級生」「ひとり暮らし」で有意に多かった. 女性では「高校生の時から体重が5kg以上増加」の項目で有意差がみられた.多忙な上級生や調理環境に制限のある単身者でも取り組みやすい方法の考案と普及の必要性が示唆された.