講演情報
[P-015]パンの製法の違いが5-アミノレブリン酸(5-ALA)含有量に与える影響
*川嶋 彩月1、松井 淳1 (1. 甲南大)
キーワード:
5-アミノレブリン酸、パン、高速液体クロマトグラフィー、蛍光分析
目的 5-アミノレブリン酸(5-ALA)は摂取することにより慢性疲労や気分の改善などの効果を得ることが可能とされているが、加齢とともに産生量が減少することが報告されており、日常的に食品から摂取することが望ましい。特に発酵食品に多く含まれていることが知られているが、製法の違いなど細かな分類ごとの5-ALA含有量は明らかになっていない。そこで本研究では、パンの製法の違いが5-ALA含有量に与える影響について検討した。
方法 強力粉、食塩、砂糖、ドライイーストを用い、ストレート法、中種法、液種法、老麺法によりパンを作製した。その後、エタノール中で攪拌させ、濾過後に濾液を乾固させ、水に再溶解させてシリンジフィルターで濾過したものを抽出液(試料)として、以降の実験に使用した。試料は岡山法により蛍光誘導体化を行った1)。すなわち、試料、ホルムアルデヒド、アセチルアセトンを混合して99℃に加熱し、一定時間遮光条件で氷浴に静置した。この溶液をHPLC(蛍光検出器)により分析した。
結果 4種のパンの製法を比較すると、中種法(事前発酵した生地と本捏ね生地を混ぜる方法)で作製したパンに5-ALAが最も多く含まれており、ストレート法(材料を一度に混ぜる方法)で作製したパンの約2.4倍の含有量であった。
[文献]1) A. Okayma et al., 1990, Clinical Chemistry, 36, 1494-1497.
方法 強力粉、食塩、砂糖、ドライイーストを用い、ストレート法、中種法、液種法、老麺法によりパンを作製した。その後、エタノール中で攪拌させ、濾過後に濾液を乾固させ、水に再溶解させてシリンジフィルターで濾過したものを抽出液(試料)として、以降の実験に使用した。試料は岡山法により蛍光誘導体化を行った1)。すなわち、試料、ホルムアルデヒド、アセチルアセトンを混合して99℃に加熱し、一定時間遮光条件で氷浴に静置した。この溶液をHPLC(蛍光検出器)により分析した。
結果 4種のパンの製法を比較すると、中種法(事前発酵した生地と本捏ね生地を混ぜる方法)で作製したパンに5-ALAが最も多く含まれており、ストレート法(材料を一度に混ぜる方法)で作製したパンの約2.4倍の含有量であった。
[文献]1) A. Okayma et al., 1990, Clinical Chemistry, 36, 1494-1497.