講演情報
[P-027]ミオグロビンの大豆タンパク質製パテに対する色調改善効果の検討
*高野 はな1、飯塚 ねね1、新田 陽子1 (1. お茶の水女大)
キーワード:
大豆タンパク質、代替肉、ポリフェノール、酸化還元反応、色
目的 持続可能な食料供給のため植物性代替肉の開発が求められる中で、色調など代替肉の嗜好面の向上が課題となっている。ミオグロビン(Mb)はヘム鉄の酸化還元状態によって紫色、赤色または褐色のいずれかを示す筋漿タンパク質であり、ポリフェノールとシステインの存在下で還元され鮮赤色の還元型(OxyMb)となることが報告されている。本研究では、魚類血合肉より抽出・精製したOxyMbを植物性パテに添加することで色調の改善を図った。
方法 刻んだ魚類血合肉に蒸留水を加えてホモジナイズし、遠心分離後得られた上清を硫安分画に付して50〜80%画分を回収した。硫安除去後ヒドロキシチロソール及びシステインを添加し、これをOxyMbサンプルとして定量及び色の観察、吸収スペクトル測定を行った。粒状大豆たん白を主材料とした植物性パテを作製し、凍結乾燥させたOxyMbを粉末または水溶液としてパテに添加し色の観察及び焼成を行った。
結果 抽出・精製によってクロマグロ血合肉1 gあたり約40 mgのMbを得た。ポリフェノール添加によりOxyMbが生成したことを吸収スペクトルより確認し、得られたOxyMbは数日間褐変を起こさずに保存可能であった。OxyMbをパテに添加した結果、若干の色調改善効果がみられた。試験した条件では新鮮な食肉と同様の色には至らなかったが、これはパテの主材料である大豆タンパクが黄味の強い色であることに起因すると考えられた。
方法 刻んだ魚類血合肉に蒸留水を加えてホモジナイズし、遠心分離後得られた上清を硫安分画に付して50〜80%画分を回収した。硫安除去後ヒドロキシチロソール及びシステインを添加し、これをOxyMbサンプルとして定量及び色の観察、吸収スペクトル測定を行った。粒状大豆たん白を主材料とした植物性パテを作製し、凍結乾燥させたOxyMbを粉末または水溶液としてパテに添加し色の観察及び焼成を行った。
結果 抽出・精製によってクロマグロ血合肉1 gあたり約40 mgのMbを得た。ポリフェノール添加によりOxyMbが生成したことを吸収スペクトルより確認し、得られたOxyMbは数日間褐変を起こさずに保存可能であった。OxyMbをパテに添加した結果、若干の色調改善効果がみられた。試験した条件では新鮮な食肉と同様の色には至らなかったが、これはパテの主材料である大豆タンパクが黄味の強い色であることに起因すると考えられた。