講演情報

[P-037]和食器の保有状況及び使用頻度からみた家庭における盛りつけ方の変化

*中村 恵子1、大田原 美保2、熊谷 美智世3、谷澤 容子4 (1. 福島大、2. 大妻女大、3. 東京聖栄大、4. 甲子園大)

キーワード:

和食器、使用頻度、保有、盛りつけ

目的 和食は料理毎に適した食器へ銘々に盛りつけるが,近年家庭では料理毎に全員分を大皿に盛りつけ,取り分ける方法がとられるようになってきた。本研究では,一般家庭における和食器の保有状況及び使用頻度等について調査し,家庭での和食の盛りつけ方の変化を捉えることを目的とした。
方法 40代女性(関東在住で同居する子どもがいる)を対象にインターネット調査を実施した(2024年8月)。調査項目は,家族形態,和食器の保有状況,使用頻度及び使い方,属人性の有無,和食の盛りつけ方等である。有効回答434名分を分析した。
結果 和食器の保有割合は,箸・飯茶碗・汁椀が回答者の9割以上,大皿・中皿・小皿が6~7割,中鉢・小鉢・角皿・湯飲みが約5割であり,蒸し碗・大鉢が2~3割と低かった。使用頻度は,箸・飯茶碗はほぼ毎日使用していたが,中鉢・小鉢・小皿は同程度に低く,大鉢・角皿・蒸し碗は特に低かった。銘々の盛りつけに適した食器類は保有されていても使用頻度は低かった。箸や飯茶碗では約8割が自分専用なのに対し,汁椀や湯飲みは5割程度であった。和食の盛りつけでは,約5割が一人分ずつ料理毎に別の食器に盛りつけると回答したが,約3割は全員分の料理を一つの食器に盛りつけており,2割は一人分ずつ数種類の料理を一緒に大皿などに盛りつけていた。今後は食器の保有状況及び使用頻度と盛りつけ方,家庭で食べられる料理との関連性を検討していく。