講演情報

[P-039]男女および年代比較を中心とする市販パン画像の印象評価

*冨永 美穂子1、野村 菜々子1、山内 佳那子1、三山 雅代2、上田 稚子2、町澤 まろ1,3 (1. 広島大、2. (株)アンデルセン・パン生活文化研究所、3. (株)Xiberlinc)

キーワード:

パン、画像、印象評価、苦味、男女差、年代差

【目的】食品のおいしさは実食により,判断・評価されてきたが,近年,ネット通販やSNSを通じて,食品を画像で見る機会が増えており,提示された画像のみから味覚や食感などの感覚特性をイメージして評価し,最終的に購入に至っていると考えられる.本研究では18 歳以上の幅広い年代を対象にパン画像から受ける印象をWebアンケートにより評価してもらい,人のパンに対する感覚特性を男女および年代比較を中心に捉えることを目的に検討を試みた.
【方法】8種の市販パンを外観,内層が見えるアングルで撮影した画像を使用し,Webアンケートを実施した.2022年11月~2023年12月にかけて,1006人を対象に,各パン画像のかたさ,甘さ,苦さ,朝または夜の食べたさ,高級感の6項目をVAS(Visual Analogue Scale)法により評価してもらい,男女および年代(10, 20, 30~40, 50代以上)により比較した.
【結果】 苦さおよび菓子パン類の朝や夜の食べたさに男女差が認められ,男性が女性よりも高値であった.男女差よりも年代差の方が多く認められ,パン種により若干異なるが,10~20代の若年層の方が甘さ,かたさ,菓子パン類の朝の食べたさ,夜の食べたさが高値であった.カントリーフランス,石窯フランスなどの直焼きパンの朝の食べたさは年代が高い方が高値であった.男女差,年代差には食経験や食生活の変化などが関連する可能性が示唆された.